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風に消えてく歌
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冬流
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非公開
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愛するバンドのライブへ行く(生きがい)/着物を着て出かける/愛猫&愛犬
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BLやBL風味を匂わす詩風や小説風なものや その時の気分などを書きなぐっています。
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子供がやって来る
愛くるしい微笑で
そして僕にこう言う
「遊ぼう」

それはまるで壊れたDVDプレイヤー
何度も同じ物語が繰り返される

僕の 夢

子供に手を引かれて歩く
知っているはずなのに知らない道
海が見えてくる

青い 蒼い 碧い 海

崖に咲く満開の桜
海風が桜の花びらを散らす
それは美しい情景
花びらが頬をかすり風に乗ってすれ違う
少し強い風が誰かの白い帽子を空へ打ち上げる

子供が手を引く
僕は崖の縁に立っている
崖下で岩に砕ける白い波が見える
僕は足を踏み出す
体は不思議な浮遊感を感じる
落ちてるのか
飛んでいるのか
海は近づいているようで
遠ざかっているようで
空を見上げる
宇宙まで飛ぶ視界

「ごめんなさい」

どこかで声が響く
桜の下に子供が居る
桜の下に
桜の 下

過去の記憶なのか
未来の出来事なのか
今日も机に広げた白い原稿用紙の前
何時の間にか眠っていた

桜の下
そこに何があるのだろう
子供
なぜ子供は桜に 海に 僕を誘うのか
なぜ僕は海に身を投げるのか
いや
落ちたのか 飛んだのか

今日もサイレンが鳴り響く
海辺の工場地帯
いつも煙で空は曇り
海は茶色く濁っていた
それが僕の知る海だった

ならばあの青い 蒼い 碧い海はどこ?

知ってる

いや 知らない

あの道は?

どうして僕は
夢を見るたび涙するのだろう?

切ない胸の痛み
これは何故?

目を瞑る
二度と目覚めない眠りを得るため

いや

遠く 記憶の先に生まれるため


また あの浮遊感が僕を襲う

落ちていく 堕ちていく
浮き上がる 舞い上がる

眼下に見下ろす
あの 青い惑星の名を 知っている

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